刑事事件
逮捕後の手続きの流れ
逮捕によって身柄を拘束できるのは最大72時間です。その後の身柄拘束は,勾留という手続によることになります。流れは以下のとおりです。
①検察官は,被疑者の逮捕から72時間以内に,裁判所に対し勾留請求をしなければなりません。
②裁判所は,証拠上,
(ア)被疑者が犯罪を行ったと疑うに足りる相当な理由があると認められ,かつ,
(イ)住所不定,証拠隠滅のおそれ又は逃亡のおそれがあると認められる場合に勾留状を発布します。
※実際には,検察官から勾留請求があればほとんどのケースで勾留が認められているのが現状です。
③起訴前の勾留は,原則として勾留請求をした日から10日間ですが,証拠上やむを得ない理由があると認められる場合は10日間以内の延長ができます。(内乱罪等の一部の犯罪についてはさらに5日以内の再延長が可能です。)
④検察官は,上記の期間内に起訴しなければ,被疑者を釈放しなければなりません。
※ただし,これらの時間的制限は一つの罪ごとに考えるので,余罪があれば,再逮捕や再勾留され身柄拘束が継続することもあります。
⑤起訴後は,保釈が認められない限り,裁判が終わるまで勾留が続きます。
公判手続き(第一審)の流れ
①人定質問
裁判官が,被告人が,起訴されている者に間違いがないか,氏名,本籍,住所,職業,生年月日を尋ねます。
②起訴状朗読
検察官が,起訴状に書かれた公訴事実,罪名,罪条を読み上げます。公訴事実とは,起訴された犯罪事実のことです。
③罪状認否
裁判官から黙秘権の告知があった後,公訴事実に書かれた犯罪を行ったか否かについて,被告人及び弁護人が陳述します。
④冒頭陳述
検察官が,これから証拠により証明しようとする事実を陳述します。
⑤証拠調べ
書証(書類の証拠),人証(証人,被告人)等の証拠調べが行われます。
⑥論告(求刑)
検察官からの最終意見と,どのような刑を求めるかが述べられます。
⑦弁論
弁護人の最終意見が述べられます。
⑧判決
判決については,言渡しを受けた日の翌日から14日以内に控訴できます。
少年事件の場合,最終的には家庭裁判所における少年審判で処分の有無およびその種類が決められます。その種類は,大きく分けて
①審判不開始
②不処分
③都道府県知事または児童相談所長送致
④保護観察
⑤児童自立支援施設または児童養護施設送致
⑥少年院送致
⑦検察官送致
に分けられます。
その中で,検察官送致とは,
少年の年齢が処分のときに20歳以上となった場合で,非行を犯したときの年齢が14歳以上の少年で,死刑,懲役または禁固にあたる罪の事件について,罪質及び情状に照らして刑事処分が相当な場合には,家庭裁判所は事件を検察官に送り,その後,少年は成人と同じ刑事裁判手続を受けることになります。
少年審判手続における被害者の権利としては,大きく分けて
①少年審判記録の閲覧謄写権
②被害に関する心情等についての意見陳述権
③少年審判の要旨の通知を受ける権利
があります。
少年が非行を犯して警察に逮捕されたり、非行を疑われた場合、私たちは「付添人」として少年の正当な権利・利益を保護していきます。さらに、私たちは少年自身や家族、周囲の人と正面から向き合い、少年の抱える悩みや問題点を解消していくことを目指しております。
身近な人が警察に逮捕されたり、犯人として疑われたという場合、本人や周囲の人にとって一生を左右する大問題になりかねません。私たちは、事情の把握、接見、被害者示談、警察や検察との交渉、保釈、法廷弁護活動などを行うことにより、加害者立場である被疑者や被告人の正当な権利、利益を保護していきます。
また反対に、自分が犯罪の被害者となってしまった場合、被害者の代理人として、加害者に対する刑事告訴、刑事告発の活動を行うこともあります。