A:まず,解雇が有効とされるためには「合理的理由」が必要となります。類型としては,第1に,労働者が労務の提供をすることができない(傷病やその治療後の障害のため働けないなど),あるいは労働能力や適格性が欠如しているといった場合,第2に,労働者に規律違反がある場合,第3に,経営上の必要性がある場合(合理化による職種の消滅や他職への配転不能,経営不振による人員整理など),第4に,ユニオン・ショップ協定に基づく組合の解雇要求がある場合が挙げられます。第1から第3の事由については,裁判所は解雇できる場合を厳格に制限しています。すなわち,解雇が相当であると判断されるのは,当該事由が重大な程度に達しており,他に解雇を回避する手段がなく,労働者側にとっても解雇されてやむを得ないという事情がある場合にのみ認められるにすぎません。さらに懲戒解雇の場合,通常の解雇よりもさらに厳しい規制を受けます。一般的に服務規律違反は,単に普通解雇を正当化するだけの程度では足りず,「制裁としての労働関係からの排除」を正当化できるほどの程度に達していることが必要です。
次に,手続面ですが,使用者は労働者を解雇しようとする場合においては,少なくとも30日前にその予告をしなければなりません(除外事由もあります)。使用者が30日前に予告しない場合には,30日分以上の平均賃金を支払う義務があります。また労働者が解雇理由の証明書を請求してきた場合には,使用者は遅滞なく交付しなければなりません。
解雇は紛争になりやすいので,弁護士に相談することをお勧めします。 |