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弁護士が多重債務者になる日?
2010年5月6日
弁護士 勝又敬介

昨今、弁護士の数が増え、多重債務ないし借金の問題について取り組む弁護士や司法書士の数が増えてきました。
多重債務に陥る原因は様々です。例えば病気や怪我で働けなくなったり、失業や給料の低下で収入が足りなくなってお金を借りてしまったという方もいるでしょうし、保証人になったら主債務者が破産してしまったという方もいるでしょう。中にはギャンブルや浪費が原因で身を持ち崩してしまったという方もいるかも知れません。いずれにせよ、借金が多くなりすぎてしまった方は、原因が何であれ、一度弁護士などの専門家に相談した方がよいでしょう。
ところで、統計的には多重債務者と呼ばれる人の数は減っているようですが、一方で最近新しく多重債務者になるのではないか、と危惧されている職業があります。
それは弁護士です、といったら皆さんはびっくりされるでしょうか。借金のことは弁護士に相談すればいいはずなのに、弁護士が多重債務者とはおかしな話だと思われるのではないでしょうか。中には、弁護士といえばお金持ち、というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。
実はこれには、4年ほど前に出来たロースクールという制度が関係しています。
ロースクールが出来るまでは、弁護士になるためには司法試験に合格して、司法研修所で1年半の修習を受けて最後に修習所での試験に合格すれば誰でも弁護士になることが出来ました。
ところが現在は、法曹(弁護士、裁判官、検察官の総称)になろうとする人は、ごく一部の例外を除いて、ロースクールに入って2年から3年かけてロースクールを卒業しなければ、司法試験を受けることすら出来ません。
その結果、ロースクールの学費や、ロースクールに通っている間の生活費を確保しなければ弁護士になれない、ということになってしまっているのです。
ロースクールの学費はロースクールごとに差がありますし、その間の生活費は生活スタイルによって違うので一概には言えませんが、弁護士になるまでに1000万円程度はかかるのではないかという話もあるようです。
ロースクールに通っている期間はロースクールの勉強や司法試験に向けた勉強で大変忙しいので、仕事を続けながらロースクールに通う人は稀で、大部分の人は仕事を続けることは出来ません。そのため、もともと多額の預貯金がある人を除けば、司法試験に合格した時点では数百万円から1000万円以上の借金を背負った状態になる人が多いのです。
統計的にも、ロースクールを卒業した司法修習生の半数以上に400万円以上の借金があるという結果が出ており、弁護士になろうとする修習生の大半は多額の借金を抱えて弁護士人生をスタートさせることになります。
しかも、今年からは司法修習生に対して給与を支払わず、給与相当額を貸し付けることが予定されており、司法修習生はロースクール卒業後の一年間を無収入で過ごすことになるのです。(※司法修習生には修習専念義務がありバイト等は禁じられています。)
その結果、今後の平均的な弁護士はロースクール時代の借金400万円に加え、修習所での借金300万円の合計700万円以上の債務を背負った状態で弁護士人生をスタートさせることになってしまいます。
これでは、社会正義の実現や人権救済、貧困問題への取り組みといった弁護士に求められる社会的使命を果たす以前に、まず自分自身の借金問題を解決しようと考える弁護士が出るのは当然のことです。またそれ以前に、経済的に余裕のある人しか弁護士や裁判官にはなれない、なろうともしない、ということになりかねません。
人権救済という弁護士の使命を実現するためにも、今後も司法修習生に対する給与制を維持する必要があるのではないか、と考えています。

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