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相続財産の調査
2011年12月28日
名古屋新瑞橋事務所 弁護士 森田祥玄

遺産分割の法律相談を受けた際、
「どのような遺産があるのか、把握していない」
ということがよくあります。
そのとき、
「弁護士さんに相続財産の調査をお願いしたい」
と、ご依頼を頂くことがあります。
我々弁護士にとってもよくある業務ですので、一生懸命調査はします。
しかし、限界もあります。
依頼者と協力して、少しでも財産を探し当てる作業が必要となります。
実際には、あちらこちらへ電話をして、手紙を送り、訪問をし、一つ一つ把握していくことになるのです。
故人に届いた郵便物も、すぐに廃棄するのではなく、一通り目をとおしましょう。
1 不動産
不動産の有無は、まずは遺産であることが明らかな不動産について、登記簿謄本を取得します。
登記簿謄本をチェックすると、意外と情報が出てくることがあります。
例えば、借金をするときに、他の不動産と共同で抵当をつけていることもあります。
その結果、他の不動産の存在が明らかになることもあります。
また、隣接地なども実際に確認し、公図も確認する必要があります。
「登記をとってみると、実は故人の名義だった」
ということもあるかもしれません。
一番わかりやすいのは、固定資産課税台帳です。
所有する不動産が一覧表となって明らかとなります。
当該不動産所在地の役場で取得できます。
2 動産
もしかしたら、故人名義の貸金庫があるかもしれません。
故人がよく利用していた銀行に問い合わせることになります。
行ってみると、思い出の品だけが詰まっていた、などということもよくありますが。

3 預貯金
故人の預金通帳などを確認し、残高や取引明細表を金融機関から入手します。
どこにあるのかもまったく分からない場合は、故人の生活圏内の銀行に、問い合わせます。
原始的な方法ですが、地図を見て、故人の家から近い銀行に、一つ一つ問い合わせることになります。
4 株式、投資商品
預貯金と同じように、各証券会社に問い合わせます。
インターネットの「お気に入り」にネット証券が入っていることもあります。
預貯金の取引明細を見ていると、カタカナで証券会社の名前が書いてあるかもしれません。それがヒントになることもあります。
中小規模の会社を経営していた方など、上場していない会社の株式を有していた場合は、大きくもめることもあります。
亡くなった時点での会社の資産が分かるよう、税理士さんに会計資料をコピーさせて貰う必要があります。
5 ゴルフ会員権
ゴルフが好きな人なら、ゴルフバックの名札、よく利用していたゴルフ場に問い合わせをしてください。
故人と仲が良かった人に、会員権の有無を電話で聞いてみてもいいかもしれません。
6 生命保険
・生命保険は相続財産にはならないのが通常ですが、例外的に遺産分割協議の対象になることもあります。
いずれにしろ、実質的には議論の対象となりうるため、調査はすべきです。
・保険証がなければ、保険会社に問い合わせる必要があります。
・株式等と同様、取引明細から明らかになることもあります。
以上のように、一つ一つ根気よく調査をすることになります。
弁護士にお願いをするときも、「弁護士さんと一緒に探す」という気持ちをもって頂いた方がよいかと思います。

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