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尊厳死宣言のお手伝い
2012年6月28日
名古屋丸の内本部事務所 弁護士 柄夛貞介

超高齢社会を迎えるとともに、高度に医療が発達したことにより、酸素マスクに点滴、胃瘻(いろう)など体中にチューブを差し込まれ、ただ延命の目的だけに生かし続ける過剰な治療が常態化しています。しかし、最近では、過度な延命治療を望まず、人間としての尊厳を保ったまま、死を迎えるいわゆる尊厳死(リビングウイル)について関心を寄せる人が増えてきました。こういう人たちは、尊厳死に関わる法律がありませんので、自分の意思の健全なうちに尊厳死を望む自己の意思を明確に宣言し、意思表示が十分にできない、いまわの時にもその宣言が医療現場に示され、その意思に沿った医療措置が行われるべく備えようとする人たちです。
その宣言の一般的な内容は、次のようなものです。
1 死期の切迫した状態での、生命維持ないし延命措置拒否の宣言
2 苦痛の除去、緩和のための措置による死期の早まりの容認の宣言
3 上記の本人の宣言についての家族の了解のあること
4 上記各宣言にしたがってくれた医師等医療関係者を捜査や訴追の対象としないことの希望
このような宣言をする方法には、現在大きく二とおりのものがあります。 一つは公証役場に出かけていって、公証人に事実実験公正証書としての尊厳死宣言の書面を作成して貰い、原本は公証役場が保管し(保管料は無料、保管期間は120歳になるまで)、医療機関提出用の正本と本人控えとしての謄本の交付を受ける方法です。費用は、証書作成分が1万1000円、原本、正本、謄本の紙代が2000円程度の約1万4000円もあれば可能です。その上で、いざというときに役立つよう、公正証書を作成したことを周りの人々に伝え、正本は信頼の置ける人に預けておくことが大切です。もう一つの方法は、日本尊厳死協会に加入し、宣言書一通を登録する方法です。終身会員となると10万円の会費が必要となるようです。
いずれの場合も、宣言書の内容は、公証役場や尊厳死協会の雛形に安易に依拠することは問題があります。例えば、延命拒否を死期の切迫した場合に限らず、植物状態や脳死状態の場合も含めるのか、重度の痴呆の場合も含めるのかということもありますし、延命措置についても胃瘻や酸素マスクの装着を拒否するのかを具体的に指示しないと結局医師の考えで行われ、宣言が無意味になることも十分あり得るからです。当事務所は、自己の死をどのように迎えるかの思索を深め、その内容を吟味し、証書の作成につなげるお手伝いをさせていただきますので、関心のある方はご連絡下さい。

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