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弁護士コラム Column

訴訟事件の進捗と季節

2018年04月02日
名古屋丸の内本部事務所 弁護士 勝又 敬介

 皆様こんにちは。
 弁護士法人愛知総合法律事務所の弁護士の勝又と申します。
 今年も、花見にふさわしい見事な桜の花が各所で見られる(同時に、花粉症が猛威をふるう)季節となりましたが、皆様いかがお過ごしですか。
 当事務所の近場にも、いくつも花見にふさわしい場所があるのですが、今年は先日は名古屋城のすぐ近くに金シャチ横丁がオープンしたこともあって、名古屋城の桜を見物に行くついでにこちらに立ち寄られた方も多いのではないでしょうか。
 
 さて、4月は学校への入学、進級、新社会人の生活を始める、といった生活の変化がある方も多いのではないかと思いますし、新入社員の頃の思い出として、清新な桜の花や花見の記憶を思い起こされる方もいるのではないでしょうか。
 そのためか、弁護士の仕事についても、新人として登録される時期は4月だと思っていらっしゃる方も多いようですが、実は弁護士事務所のホームページなどで弁護士の登録時期を確認していただくと分かるように、10月、もしくは1月という弁護士が多いはずです。かくいう私も平成17年の10月に愛知県弁護士会に登録しています。
 これは、弁護士、裁判官、検事といった法曹三者は、法曹になる前に司法修習を受けており、この司法修習の終了時期に行われる試験が、かつては9月、現在は12月に行われているからです。
 また、弁護士は4月1日に転勤、といったような辞令が出ることもないため、4月に新生活を始める、といった感覚はあまりありません。
 
 これに対して、裁判官や検事は、4月に転勤の辞令が出ることが多く、2,3年くらいのスパンで別の地方に移られる方がたくさん見えます。中には、名古屋地方裁判所から名古屋高等裁判所へ、といったようなケースもないことはないのですが、これは例外で、通常は大都市から地方へ、地方から大都市へ、といった転勤を繰り返す方が多数派です。
 裁判官の転勤は、ややもすると弁護士の仕事には影響しないように思われるかも知れませんが、実はそうでもありません。というのも、裁判官は「裁判官の独立」という原則があり、個々の裁判官はそれぞれの判断で裁判を行うのが原則であるため、裁判官が転勤により交代になると、がらりと裁判の方向性が変わることもあるからです。
 このため、4月が近づいてくると、「今の裁判官が転勤になってほしくない」「早くあの裁判官が転勤にならないだろうか」といった話が出ることもしばしばです。
 
 裁判官の転勤がなくても、3月、4月は裁判所の書記官や事務官、調停委員等の人事異動により、なかなか裁判や調停の日程が入りません。
 また、4月以外でも、8月には裁判所の夏季休廷期間、年末には年末年始の休みなどがあるため、やはり裁判所の日程は入りにくくなります。
 訴訟等を依頼される方の中には、「いついつまでには判決を出してほしい」といったご要望をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、タイミングによっては事件が進行しなくなる時期がある、ということも覚えておくといいかもしれません。

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