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弁護士コラム Column

新型コロナウイルスと労災申請

2020年08月31日
名古屋丸の内本部事務所 社会保険労務士 大内 直子

 厚生労働省の発表によると、令和2年8月25日18時 時点で新型コロナウイルス感染症に関する労災請求件数は計983件あり、そのうち424件が認定されました。医療従事者等の請求件数が810件(うち365件認定)と最も多く、その他 運輸業、郵便業の方、宿泊業、飲食サービス業の方など、多岐に渡る業種の方が申請、認定を受けています。医療従事者の請求が多いのはもっともですが、医療従事者以外の方はどうでしょうか?同じく令和2年8月25日18時 時点の発表によると、医療従事者以外の請求件数は166件(うち53件認定)、海外出張者の請求件数は7件(うち6件認定)という状況です。この数字を見ると、医療従事者以外の方の請求件数等はやや少ない印象です。もしかすると自身の感染が労災に該当するのか分からず請求していない。会社の協力を得ることが難しく諦めてしまった。という方もいて、実際はもっと多くの方が請求すべき状況なのかもしれません。 新型コロナウイルス感染症で労災認定を受けるには感染経路が特定されていることが必要です。しかし場合によっては感染経路不明でも認定を受けることが可能です。では、感染経路が判明しない場合、どのように認定の判断がされるのでしょうか?
厚生労働省によると、以下のような見解が出されています。

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調査により感染経路が特定されない場合であっても、感染リスクが相対的に高いと考えられる次のような労働環境下での業務に従事していた労働者が感染したときには、業務により感染した蓋然性が高く、業務に起因したものと認められるか否かを、個々の事案に即して適切に判断すること。この際、新型コロナウイルスの潜伏期間内の業務従事状況、一般生活状況を調査した上で、医学専門家の意見も踏まえて判断すること。
(ア)複数の感染者が確認された労働環境下での業務
(イ)顧客等との近接や接触の機会が多い労働環境下での業務

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つまり、感染経路不明の場合でも(ア)(イ)の様な業務を行っていた方は感染の可能性も高く、個々の事案に即して判断してもらえるということです。上記(ア)(イ)のような業務を行っていた方で、業務外で感染したことが明らかでない場合には、今一度ご自身の感染時の状況を整理し、申請を検討してみるのも良いかもしれません。
 もし会社が申請に非協力的な場合はご自身で申請することも可能です。その様な場合の申請方法については、労働基準監督署や専門家へのご相談をお勧めします。本当に必要としている方に適切な給付がなされることを願うばかりです。

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