労働者死傷病報告
2020年06月30日
名古屋丸の内本部事務所 社会保険労務士 小木曽 裕子
労働災害により従業員がケガ等をした場合、指定医療機関で治療を受けたり、休業をすることがありますが、このような場合には労災保険から必要な給付を受けるために労災補償給付の請求手続きを行いますが、労災事故が発生した場合には、これ以外にも必要な手続きがあります。
それは、「労働者死傷病報告」の提出で、具体的には、労災事故等で従業員が死亡や休業を要した場合に提出が必要となります。
この「労働者死傷病報告」の提出期限は、休業をした日数により異なり、休業4日以上もしくは死亡の場合は、災害発生後遅滞なく労働基準監督署へ提出しなければならず、休業が4日未満であれば、1月から3月、4月から6月、7月から9月、10月から12月と3ヶ月ごとに発生した労働災害を取りまとめて該当する期間の最後の月の翌月末日までに報告します。
労災事故が発生したとしても、労働者が仕事を休まなかった場合や特別加入をしていない会社経営者の場合には、労働者死傷病報告の提出は不要となります。
労災保険を使用しない場合でも、労働者死傷病報告については必ず提出する必要があり、これを行わない場合には、労災隠しとして送検されるケースもありますので、ご注意下さい。