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弁護士コラム Column

婚姻費用の支払いはいつから?急な別居など緊急時はどうする?

2022年11月15日
岡崎事務所  弁護士 安井 孝侑記

離婚事件にて,夫婦が別居に至った場合に,まずは婚姻費用()の支払いが問題となります。
​ ※婚姻費用の説明については,こちら

婚姻費用はいつから支払われるべきか

さて,婚姻費用は別居にいたった場合に発生するものですが,「いつから支払われるべきか」という点については議論があります。 この点について,議論の内容についての説明は割愛して,結論からいうと婚姻費用を請求した時点(婚姻費用分担調停の申立受理した時点)から,支払い義務を認めるという考え方が,実務では採用されています。

​​ 実際の調停でも,この考え方で話が進んでいきます。 このため,ご相談にいらっしゃる方でも,別居後に話し合いを続けて,婚姻費用が支払われていない状態のまま何ヶ月も経過してしまっている状態になっていることがあります。

婚姻費用分担請求調停について

この場合,長期化しそうであればとりあえず,婚姻費用の分担請求の調停を申立てるべきとアドバイスすることがあります。そうでないと,総額で受け取る婚姻費用の額が変わってしまうからです。

​​ この考え方については,「調停の申立時点」ではなくて「婚姻費用の請求をしていたことが明らかな時点」を婚姻費用支払の開始時点とする,というケースも例外的にありますが,この場合には,内容証明を相手方に送るといったことで,「婚姻費用の請求をしていたことが明らかである外形」を残しておく必要があります。

​​ この方法については,簡単にこうすべきとも言えないものですので,きちんと弁護士に相談することをおすすめいたします。

緊急時の婚姻費用分担請求について

婚姻関係にある夫婦が別居した場合に,まず最初に考えるべきものが,婚姻費用の分担です。 調停に婚姻費用分担請求調停を申し立てることになります。 ここで,当該調停を申し立てたときには,地域によっても異なりますが,基本的に調停を申し立てて,初回の調停期日が設定されるのは,早くても1ヶ月は後になります。

​​裁判所の事件が多いと,2ヶ月後というときもあります。 しかし,なかには急遽別居になって,通帳等をすべて置いていってしまい,一切財産がない状態の方もいらっしゃると思います。

​​ この場合,弁護士としては,銀行の通帳・カードの再発行,両親等へ緊急の援助をお願いしてもらったりして,なんとか数ヶ月の生活を維持してもらいます。ただ,これも限界があり,どうしても生活に困窮する方もいらっしゃると思います。 この場合には,婚姻費用分担金の仮払いを求める保全処分手続が考えられます。

婚姻費用分担金の仮払金の請求とは

婚姻費用分担金の仮払い請求を紹介します。これは,夫婦関係調整調停事件(いわゆる離婚調停といわれたりします)の「調停前の処分」(家事事件手続法266条1項・2項)として行われるものです。 この処分は特徴がいくつかあります。

・この処分はあくまでも,係属した裁判所の調停委員会等が職権で命じるものであるため,当事者からのこの処分を求める申し出は,あくまで職権発動を促すものにすぎないので,手数料等がかかりません。

・どのような場合に命じることができるか

条文上は「調停のために必要があること」とされています。この意味は,調停成立を容易又は可能にするための措置をとる必要がある場合と言われていますが,第2項に「急迫の事情があるとき」と裁判官が行う処分の場合には要件が加重されていることから,「調停のために必要があること」という点は,当事者の経済的緊急性を求めるものではないと考えられます。

・執行力がない

これが最大のデメリットです。仮に,相手方は裁判所から仮払いの処分を求められたとしても,最大でも10万円以下の過料の制裁を処することができるのみです。こういった点から,本当に経済的に切迫しているときには実効性がないことから,手段選択としては,注意が必要です。

相手方の財産を仮差押え「婚姻費用分担金の仮払いを求める保全処分」

別居した直後,経済的に非常に切迫している場合に採るべき最終手段は 婚姻費用分担金の仮払いを求める保全処分 となります。 これは,本案事件とする婚姻費用分担申立事件が係属している状態で行い,相手方の財産を仮差押えするものです。 このように,実効性はかなり高いものですが,相手方に与える影響も大きいので,その要件は調停前の処分に比べて,厳しくなっています。 具体的には ①本案認容の蓋然性 ②保全処分の必要性 が必要となります。

①本案認容の蓋然性 …
​本件でいうと,相手方に婚姻費用の分担を求めることができるか,ということになります。 本来の調停なら,期日を何回も重ねて,都度書類提出する流れでもいいですが,この手続は緊急性があるので,資料等を早急かつ的確に準備する必要があります。

​​ ②保全処分の必要性 …
​かみくだくと,「相手方が婚姻費用を支払ってくれない」だけでは,この必要性は認められない可能性があります。
​ 相手方が財産を処分・隠匿・費消のおそれがある場合といった急迫の危険を防止するための必要性があることが認められることが求められます。

​​ 対象となる範囲
​請求債権とできる範囲は ・過去の婚姻費用分担金 ・将来分の請求 が含まれるとされています。

​​将来分とは,平均的審理期間をもとに計算するとされています。

​​ 以上のとおり,この婚姻費用分担金の仮払いを求める保全処分は,一般的に高度かつ緊急性な法的な手続であるので,仮にこの問題で悩んでいる方は,できる限り早く弁護士にご相談されることをおすすめします。

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