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弁護士コラム Column

寄与分とは 相続について春日井の弁護士が解説

2016年10月03日
春日井事務所  弁護士 深尾 至

春日井で勤務しております,深尾至と申します。私は名古屋丸の内本部事務所で勤務していたのですが,春日井では,名古屋よりも相続についてのご相談を受けることが多いと感じています。  

​​被相続人の生前,その介護等に尽力された方の中には,「私は,被相続人のためにこれだけのことを行ったのだから,遺産分割の際にこれを考慮して欲しい。」とお考えの方もおられるかと思います。  

​​相続が開始すると,共同相続人は,原則として,民法で定められた相続分(法定相続分)に応じて被相続人の権利義務を承継します。被相続人の子の法定相続分は等しいものとされていますから,被相続人の介護等にどれだけ尽力しても他の兄弟と法定相続分は同じことになります。  

​​もっとも,民法には,この法定相続分を修正する制度が定められており,その1つが寄与分です。 寄与分とは,共同相続人中に,被相続人の財産の維持又は増加につき特別の寄与をした人がいるときに,その寄与に相当する額を法定相続分に上乗せすることを認める制度です(民法904条の2)。  

​​例えば,遺産が1500万円の現金のみであり,相続人が被相続人の子3人であったとします。この場合に,長男に300万円の寄与分が認められると,1500万円から300万円を引いた1200万円を相続財産として計算します。そして,長男はその3分の1である400万円に寄与分300万円を足した700万円を相続し,他の相続人は400万円ずつ相続します。  

​​寄与分は,上記のとおり,「特別の寄与」をした人に認められますが,どのような行為が「特別な寄与」と評価されるのでしょうか。  

​​一​​般的には,ある行為が,被相続人との身分関係において通常期待される程度を超える貢献であると言える場合,その行為は「特別の寄与」と評価され,その考慮要素としては,①通常の家族関係で一般的に期待される程度を超えること(行為の特別性),②報酬などを受け取っていないこと(無償性),③ある程度の長期間続けたこと(継続性),④片手間で行っていないこと(専従性)等の点が挙げられます。  

​​一般的には上記のとおりですが,寄与分が認められるかどうかは,まさにケースバイケースです。冒頭のようにお考えの方は,寄与分が認められ得るケースであるのか,一度弁護士にご相談されることをお勧めします。

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この記事の著者

深尾 至

弁護士

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